旅に出る

2016/09/29 16:18

旅に出る。
というと、一人のような気がするのは何故だろう。
しかも、観光が目的ではないような気がしてしまう。
「旅行」との違いかな。

数年前、いや、去年かな。
一人で新幹線に乗った。
それ自体は別段珍しい事ではないけれど、行く先も目的も家族と全く関係ない一人だったというのが、私にとっては珍しい事だった。
しかも乗った新幹線はmaxで2階席。
実は乗っていたのはたった20分かそこらだったのだけれど、
あの時に覚えた開放感が忘れられない。

ひとりって気持ちいいモンだな、と鮮明に思った。

もちろん、それは帰る場所があってこその、一時的な開放感であることは十二分に承知しているけれど、
随分長いこと忘れていた、いや、もしかしたら初めてかも知れない感覚に、
自分で結構驚いた。

一人が好きなわけではないけれど、一人じゃ何もできないわけじゃない。
普通の人並みに。
外食も一人でするし、コンサートも一人で行くようになったし。

どうしてあの時、それほど開放感があったんだろうと考えてみると、
おそらく日常と切り離された時間だったからであろうと思われる。
なるほど、それが旅の醍醐味か、と改めて納得する。
そういう時間があるのも、なるほどいいものだ、と改めて思う。

そんな事を、本を読んでいて思い出した。


著者は近藤史恵さん。
私は「天使はモップをもって」のシリーズしか読んだことがなかったのだけれども、
これがとても面白かったので、最新刊を読んでみた。
(といっても既に1年前の発行だけど^^;)

青いスーツケースと旅をする人たちの話が、短編で9編。
それぞれの人の生き方を振り返る、そんな旅の様子が綴られている。
私はかつての開放感を思い出し、旅にはそんな風に日常を新たにさせる一面があるよね、と思いながら読んだ。

「だって、人ってときどき、コーヒーが飲みたいのに、紅茶を注文するようなことってするでしょ」
「そんな人りう?」もうひとりが答える。
「いるわよ。コーヒーはカフェインが多いから、とか、紅茶の方が上品に見えるから、とか」
「ああ、そうね。そういうことはあるわね」
「わたしね、そういうのはもうやめたの。自分の望みはなるだけ叶えてあげることにしたの」
「あら、そうなの?」
「そう。花が欲しいときには花を買うし、コーヒーが飲みたいときにはコーヒーを飲むのよ。大きな望みは叶わないことが多いんだから、小さな望みを叶えてあげてもいいでしょう

(第一話「ウサギ、旅に出る」より抜粋)

大きな望みが叶わないかどうかはさておき、まさに今の私はそんな気分。
一人旅をするかどうかはわからないけれど、旅への憧れが芽生えた。

旅への憧れといえば、こちらも面白かった。


原田マハ著。主人公はハーレーダビッドソンだと思うのは私だけかも(笑)

***
ところで、来年春先に本当に旅行に行くことになりそう。
2週間も夫とふたりで北海道に行くことに。
まだこれから計画を立てる段階だけど、どうなることやら。
こちらは日常から切り離されるためではなく、今後のシミュレーションという位置付け。私の中では。
今度は受け身ではなく、私の要望も差し込んでみようかなと思っている。
良い旅になりますように。^^

【つづく】に拍手コメントお礼。




☆8/20に「広告が出たので呟いてみる。^^」に拍コメいただいたY様

 今頃のお返事でスミマセン!^^;
 なんというか意外なコメントでした。
 私の憧れは「頑固ばあさん」なんですけど、それはちょっと難しそうなので、「機嫌のいい年寄り」を目指しています。
 そこへ行く前のワンステップかなと位置付けているんですけど、
 まいっか、で済ませられてしまうのは結局の所性格の問題かもしれません。
 思う存分格闘してくださいませ。^^
 

☆9/27に「あれも欲しい。これも欲しい。【追記あり】」にコメントくださったK様

 こんにちは! 
 こちらも賛同してくださる方がいらっしゃるとは意外。^^
 借金したりして他人様に迷惑をかけてしまう程ではないのだから、まいっか、ですよね!^^
 私は2199ではこれぞという商品には巡り会わなかったので、2202でそんな一品と出逢えるといいなあなんて思ってます。
 もっとも、何よりも作品に期待!ですよね♪

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コメント

スーツケースの半分は

お久しぶりです。以前の記事に失礼します。
同じように、モップシリーズ→スーツケースと読んだので、なんだか嬉しくなっちゃいました。ちょこちょこ共感しながら読んだのも同じです。
読後感の良いお話でした。
さいはての彼女、も読んでみますね!

| 2016/12/19 |  23:01 | 麻子 #- |  URL | 編集 |

Re: スーツケースの半分は

お久しぶりです!
記事、読んでいただけて嬉しいです。^^

> 同じように、モップシリーズ→スーツケースと読んだので、なんだか嬉しくなっちゃいました。ちょこちょこ共感しながら読んだのも同じです。

 おお、同じような方がいらっしゃった!
 私は今まで女性作家を敬遠してきたような所があったのですが、
 昨年は、新しい作家さんを探し当てたようで、とても楽しみに読みました。^^

> 読後感の良いお話でした。

 そうなんです。
 人間に、黒い部分があるのは、よく分かっています。
 そういう部分を描いた方が物語として幅が広くなるのかもしれません。
 でも、私はもういいかな、と思いまして。^^;
 読んで、自分の心持ちが良くなる物語をチョイスしたいと思ってます。^^

> さいはての彼女、も読んでみますね!

 是非! 私は主人公のお父さんの言葉にグッときました!

| 2017/01/06 |  19:21 | ポトス #Kyq53.yY |  URL | 編集 |

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