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「晴天を衝け」第4回

2021/03/08 01:14

今回の配役を見ていて、世代交代が進んだなあ~という感想を持ったが、
あ、開国派というか開明的な人はあまり時代劇では見ない人たちを当てたのかなと思った。

例えば、慶喜役の草薙君。
見た目的にはあらいい感じの慶喜公だわ、と思ったけど、
着物を着ての畳の上の所作は、さすがに、堤真一、うまい。だから、かっこいい。
小姓? としての作法を慶喜が堤さんに教えていたけど、堤さんの所作の方が時代劇っぽくてかっこ良かったと思う。
そういえば、両親と会った慶喜を見て、「こうしてみると年相応」と堤さんが言っていたけど、いったいいくつなんだろう?
日米和親条約締結が1854年で、慶喜が生まれたのが1837年だから、17歳?
なるほど、確かに若いな(笑)

他の人たちも、全然時代劇をやってないわけじゃないとは思うけど、
なんというか、顔ぶれと所作が、初々しいというか、板についてないというか。
私は時代劇の型がとても好きなので、残念な気がしないわけじゃないけど、
こういう見せ方もありなのかもしれないな~とも思った。

結構、幕閣のあれこれをかっこよさげに描いているけど、
開国を迫られた時の幕府の対応って、もしかして、こんなんだったのかな~と思うような今日この頃。
いろいろ大変な中、収録して放映してくれるだけでありがたい、とも思っていますよ。
おもしろいと思って見てますので。^^

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「晴天を衝け」第3回

2021/02/28 21:07

「こんばんは、徳川家康です」
って、あれ、毎回やるんかい(笑)

初回を視聴したときに、一番強く感じたのは、役者の世代交代、だった。
時代劇的に大御所と呼ばれるような役者さんがほとんど出ていない。
まあ、毎回最初に北大路欣也が出てくるわけだけど(笑)
でも、おそらく役者さんだけじゃないんだろうと思う。
「麒麟」は戦国時代だったから、さほど強くは感じなかったけれど、
今回は、世代交代の感が非常に強い。
自分の年齢を実感したものの、これはこれで面白いとも思う。
これからが楽しみだ。

この3回、藍の色が美しい。
何故かピンクが好きだといわれることがあるけど、私は青が好きなので、
色とりどり、というと変だけど、いろいろなバリエーションの青がとても美しいと思う。
関東地方の冬の乾いた空気をあの青い空が思い起こさせ、
桑の葉の緑と藍の青が毎回とても美しくて好きだ。

今回、栄一は藍葉の買い付けをする。
息子が父親の仕事をその目で見、その背を追い、育つ。
失われて久しい、今では幻でしかないそのストーリーは、幻だからこそ、大切に思える。
こういう物語では、息子の視点で語られることがほとんどだが、
おそらく見られている父の背を正すことも多かったのではないかと思う。

親の後を継ぐことも、別な道を進むことも、
どちらが正しいということではない。
どちらにも、良い面も悪い面もある。
進む本人が何を選ぶのか、ではないかと思う。

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「晴天を衝く」第2回

2021/02/22 00:32

「麒麟」ロスを楽しむ暇もなく、「晴天」。
「いだてん」系かとちょっと斜に構えていましたが、案外、おもしろそう。

栄一が獅子舞を踊ったシーン。
その行為の向こう側に、人の意図が真っすぐに伝わるのはとても気持ちがいい。
それが、親子なら尚更、かな。

理想でも、夢物語でも、そうだったらいいなと思えるものを描くことに意味はあると思う。
そういう物語が好き。

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「麒麟がくる」第17話感想

2020/05/17 17:29

2020(令和2)年5月10日(日)20:00~NHK
第17話長良川の対決 演出:大原拓 作:岩本真耶・池端俊策

最近、鈍ったんだな、と思っていた。演出の意図に気付かなかったりとか、涙することがなかったりとかしたので。この演出にはこういう意図があるんだろうなとか考えていると全然ドラマに集中できなくて、なんか、私、本当に楽しんでいるのかな~? とか疑問に思っていたのだけど、今回は思うことがたくさんあって、ウルウルしちゃった。(T^T)

弘治2年(1556年)4月。美濃のマムシ・斎藤道三と、長男・高政の軍勢が、長良川を挟んでの合戦となりました。
NHKのHPに道三を演じるもっくんのインタビュー(後編)が掲載されています。
これ、めちゃ面白かったです。というか、私、真っ直ぐその通りに受け取りました! これ以上、言う事無いんじゃないかな、というインタビューだったので、是非、お読みください。

多くの国衆を味方に付けた高政軍1万以上、対する道三軍はわずか数千。負けは必至の戦に道三は出て行きます。
尾張の地で、帰蝶はむざむざ負けると分かっている戦に巻き込まれるのは愚か、と断じますが、道三も信長も光秀も、大切に思う人達は皆戦に突き進んでしまう。……平和を願っていたんだろうな、と思うのです。暗殺をそそのかすような彼女ですから、戦が止められないのは分かっている。それでも、せめて大切な人達には生きながらえて欲しい。父・道三や夫・信長を愚かと断じながらも、彼女がしていたのは、写経。天下統一へ向け、夫を支えた女性の怒りと悲しみが見えるようでした。

さて、愚かと言われた男共ですが(笑)
ここまで盛大な親子ゲンカ、巻き込まれた家臣達には迷惑千万(笑)と言いたいところですが、高政に付いている国衆の稲葉、私、コイツすごく嫌いです。きっと稲葉も道三が大嫌いだったんでしょうね。道三を倒す為にと長男・高政を抱き込んでみたものの、本来、成り上がり者と蔑んでいる道三の息子なわけですから、言葉や態度の端々に高政に対する蔑みが現れていて、本当に不愉快な輩です。村田さんは温厚で誠実な役柄を演じられると滲み出るような優しさを感じる方ですが、この役は、本当に腹立つ! さすがです(笑)「親殺しは外聞が悪いですからな」とか嫌みを言うくせに、高政に睨まれるとバツが悪そうに目をそらす。ああ、腹が立つ!

そして、つくづくと光秀が可哀想になってきた。
道三の無茶ぶりに応じてあちこちへ奔走し、友人高政と主君道三の間に挟まれ、思い合っていたはずの帰蝶は嫁に行き、これから越前へ逃げ、のらりくらりのユースケに振り回され、これぞと頼みの足利将軍は……だし、天下布武の臣下になったはいいものの、何しろ、あの信長……。大変だったというか、きっと気の休まる日のない一生だったんだろうと思うと、気の毒としか言いようがありません。^^; あっちで気を遣い頭を下げ、こっちで無理難題をふっかけられ、心安まるのは妻・熙子と語らう時だけ……というのも納得できます。それでも、たくさんの英傑と会い、交わり、きっと光秀にしか見えない「明日」というものがあったんでしょう。だからこそ、あれだけ頑張ったんでしょうし。
最初の主君、道三からは誇りと信念を受け継ぐ。叔父、光安からは、逃げて逃げて生き延びて明智の家を再興してくれと託される。明智という家の誇りと兄との約束を守りたいという肉親の情を示され、断腸の思いで今生の別れをする。あの西村さんもすごかったなぁ。涙がちょちょぎれた。あれじゃ、否やとは言えない。光安は道三の外戚だったくせに、あまり表立った活躍はしてこなかったけど、いざという時の対処は素早く、腹が据わっている。こういう人が世の中を支えているんだろう、と思えた。光秀の周りにはいい大人がたくさんいる。だから、光秀が育つんだろう。

母親の牧は、逃げ落ちるとの判断を一度は拒む。夫が愛した父祖伝来の地を捨てることはできない、ここで死ぬのは本望。石川さんもキレイだった。それを説得したのは、刀を捨てる覚悟をした伝吾だった。国破れて山河あり。牧はずっとこの言葉を体現している人なんだろうと感じていたけど、この言葉で説得されるとは思っていなかった。決して若くはない牧が再び生きてこの地を踏むことはないかもしれない。それでも、この言葉には希望があった。国の要っていうのは、本当に伝吾達みたいな人のことなんだろう、と言葉にしなくても伝わる。領主が「民のため」を連呼するよりも、このシーンひとつの方が説得力があった。こういう人達が心やすく暮らせる為に、国は安らかでなくてはならないのだ、と。

光秀の「無念」と男泣きする姿には、胸打たれた。
道三が、最期に息子・高政に抱きついて、息絶える。私もあれは最初にして最後の親子の抱擁だったのだと思った。道三の執念と悔恨と希望。大好きな道三の最後は何度見ても、涙がでる。良い回だったと思う。

ところで。作中の陣太鼓と陣容のことだけど。
舞台での演出として使われるモノがテレビの中にあるだけだと思えば、然程違和感なく感じられるようになった。いろんな事にこだわって「再現」しているので、何故そこだけ、と最初は思っていたのだけれど、私が感じる違和感の元となっているのも、結局は「見慣れたドラマ」なわけで、実際を知っているわけではない。なら、こういう方法で場の盛り上がりを示すこともアリなのではないか、と思う。すごくはっきりした家紋の用い方も、そう。戦の時だけでなく、意匠として、衣服や小物、部屋の装飾にまで用いられているから、誰の紋なのか覚えやすい。それに加えて、陣別に旗指物から鎧兜まで色分けしてある。真田丸の時の、ゲームのCGのような地図の使い方も面白いと思ったけど、これは、更に視覚的にわかりやすい。戦闘シーンなんて、たぶんお金もかかるし、人手もかかるし、時間もかかるのに、印象としては「何やってんだかわかんないけど、壮大ですげー」程度だったんじゃなかろうか(笑)そう思うと、どっちが押していて、負けそうなのはどの陣で、みたいなのが一目瞭然なのはそれなりに良いのでは?
時代劇もこれからの時代に合わせて変化していくのだな、と感じたのでした。

謎に包まれた光秀の前半生第1章もこれでお終い。しかも、残念な事に6/7の回を最後に、放映中断が決まっています。仕方の無い事とはいえ、本当に残念。また楽しめる日が来ることを願っています。
それでは、また来週~(^.^)/~~~


第16話「大きな国」感想 |

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「麒麟がくる」第15話感想

2020/04/26 23:38

2020(令和2)年4月26日(日)20:00~NHK
第15話道三、わが父に非ず 演出:一色隆司 作:池端俊策

この数回、光秀が全く活躍しませんが(笑)光秀の前半生が不明という点が大きいかと思いますが、それでも、あなたはそんなに歴史に関わり続けてきたのか? というような展開は物語を壊すだけだと思うので、このまま美濃事変を続けていただいていいと思います。それに1年という長丁場の大河ドラマだからこそできることだと思いますしね。^^

さて、母・深芳野の死に乗じて家督を譲らせた高政は果たして? と思いきや、道三が頭丸めて入道になったところから始まったので意表を突かれました(笑)『羽州ぼろ鳶組 零』を読んだ直後だったこともあり、道三が「古きを脱し、新しきを作るのは新しき者じゃ」と言ったのに何だか感動しちゃったんですよ、この時は。ええ、この時は。
どーして、親子って上手くいかないんでしょーね??

夜更けに叔父・光安に呼び出された光秀。何事かと思えば、道三の次男・孫四郎がいらっしゃってます。
「高政はいずれ信長と敵対するから、当主の座から退いて貰いたいと帰蝶からも懇願されいる。手伝ってくれ」とお願いされる明智家。困ったな~というオーラを全身から放っているものの何も言わない光安に見つめられて、「お断り申す」とはっきり口にする光秀。
一見、優柔不断の叔父と果断な光秀という関係のように見えますが、明智家の当主である光安が口にすると、後の責任云々とかでの逃げ道だったのかもしれません。

稲葉城では当主となった高政に、尾張へ行って帰蝶に余計な事をしないよう釘を刺してこいと言われます。結局、光秀は道三からも高政からもいいように使われてる感がしなくもないですが(笑)

帰蝶とすればそりゃ必死ですよね。実家の人事が自分の人生を左右するわけですから。

光秀は「後の道筋をちゃんと付けずに家督を譲ったのが悪い」と道三を責めますが、やっぱり道三はカッコイイです。
正しい道筋などあるのか? と。
この道三は結構イロイロ喋るので、この台詞は他に紛れてしまいますけど、私はこのご時世、いたく共感してしまったのですよ。
自分の歩んできた道が正しいとは思っていない。とにかく自分で歩いてみるしかないのだ。高政も家督を譲った以上、そうする他はない。力があれば生き残れる。力がなければ消えてなくなる。それは道三にはどうすることもできない。

余談ですが(笑)
このコロナ禍の中、いろいろ思うことはそりゃありますが、もしかして、幕末の開国騒ぎの時の幕閣って今の政府みたいだったのかな、と考えていたんですよ。前例やら権威やらメンツやらルールやら、いろんな既存の枠組みの中で対応しようとして、後手後手に回って危うく帝国主義に呑み込まれてる所だったあの時代と今の騒ぎってどこか共通なんじゃないかなと思えて。どうなるかなんて誰もわからないんだから、とにかく信じて歩くしかない。足踏みしてる場合じゃないと思うんだけど、なんて思っているわけです。あ、でも、私、元気ですよ。^^何しろお家にいるのは得意なので(笑)

さて、道三です。
この道三の人生観、といいますか、子ども達に対する態度はあっぱれだな~と思うのです。私には無理だ!(^^;
長男には、とにかく好きなようにやってみろ。嫁に行った娘には、夫が一族郎党まとめられないようだったら身ひとつで帰って来い。次男や三男には兄ちゃんに逆らうのはやめて一緒に鷹狩り行こう、って。^^;
頭ではわかるのよね。子どもの人生は子ども自身が歩むしかない。助けてやれることなんてほとんどない。親が口出しして事態が好転することなんてほとんどないんだって。

でも口出さなくても事態は悪くなっていったりするわけですよ。
長男によって次男、三男は殺されてしまい、来週からは骨肉の争いです。まー、この時代に限らず身内同士の争いってのはなくなりませんし、高政だけが悪いわけじゃないんですけどねー。

その点、帰蝶は上手くやってます。「上手くいかなきゃ帰って来い」と父親に言われてるけど、信長の叔父・信光を上手にそそのかして清洲城獲得。「行っておうちになればよろしいのですよ、碁ですよ?」と綺麗な笑顔のまま言ったりしてて、ホントコワイですよ、この帰蝶サマ。
このドラマの信長と帰蝶様はね、全然後ろめたさを感じさせないままに、結構すごいことをやっちゃうので、マジ、コワイんですよ。そうじゃなきゃ、天下なんてとれないんでしょーけど。今川の軍師、雪斎に負けず劣らず腹黒い軍師っぷりの帰蝶様を私は応援しています(笑)

最後に、もっくんの演技は突き抜けてますねー。ぶち切れ方も、怒り方も、悲しみ方も、リミッターが外れている感じ。来週は父と子、全面戦争です。
それでは、また来週~(^.^)/~~~

第14話「聖徳寺の会見」



TAG : 麒麟がくる感想

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