「龍馬伝」感想 no.7

2010/02/15 22:59

いつのまにやら感想も7回目です。続いているということは、楽しんでいるということですな♪

★「龍馬伝」第7回 遙かなるヌーヨーカ 2010.02.14放映

今回は、最初で最後の龍馬・武市・弥太郎、3人の揃い踏みということで大変に楽しみにしていた。
最初の回の弥太郎が強烈だっただけに、どうも、インパクトが弱いよねと思っていたここ数回だったので。

やはり、龍馬はさらりとしすぎて、どうも印象が弱いよねぇと思っていた。
だがしかし。こうして昨日の「龍馬伝」を思い返してみて、最初に思い浮かぶのは、桂浜で龍馬が絵を描いている姿だった。
あれ?
自分でも、ちょっと驚いた。武市でも、弥太郎でもなかったんだよね。
ということは、私の中にあの福山龍馬が居着き始めたってことなのかも。自覚がなかっただけに、少々驚いたのだった。

さて、楽しみにしていた揃い踏みだけど、終わってみたら、八平役の児玉清さんばかりが残った。
(――これは、私の個人的な事情からきているのかもしれない。半年ほど前に母を亡くしたので。)
龍馬が夢を語り、八平が「おまんはそんなことを考えちょったか」と言うだけの、それだけのシーンなんだけど、八平の龍馬を思う気持ちが滲み出ていて、とても良いシーンだった。
ウチの父親が言うんだけど、「これを食わなきゃ死んでしまう、という時にそれを譲ってやることができるのは、親から子へだけだ。たとえ、兄弟でも奪い合いになるだろう」と。これは、戦場に立つことはなかったにしても、戦争を経てきた人間の実感なんじゃないかと思っている。
八平の姿は、それを思い出させた。
ぼろぼろと、泣いてしまっただよ。
親子といえば、弥太郎と弥次郎の親子も良かったなぁ。弥太郎が江戸修行に出かけて行こうとするシーンだ。
弥次郎役の蟹江敬三さんは、ホントうまい。全然喋らないのに、あの我が儘で辛抱無しの弥次郎が、表情ひとつで「父親」であることをみせるだよね。弥次郎の中に、弥太郎を思う気持ちがあることを、あっちこっちでちらちらと見せてくれる。怠け者親父(には変わらないんだけど・笑)の心のひだ、とでもいうのかな。ぐっと、気持ちをつかまれたような気がする場面だったな。

さてさて、お楽しみの3者揃い踏みね。
まずは、武市の道場。この変わり様は凄かったね。
頭が変わるとこんなにも変わってしまうものなのだろうか、と唖然とする。あの明るく、自らの想いを語り合っていた青年たちはどこへ行った? 武市が初めて媒酌人をしていた結婚式のあの明るさは、どこにもない。暗い道場で、一糸乱れずに剣を降る若者たち。あれ、真剣だったよね? 確か前回までは木刀だったでしょう。
――誰も止められなかったんだろうか、と考えてしまった。ついていけない者は、やめてしまったのか。尊敬する師を、いつまでも尊敬していたいのはわかる。だけど、それにしても、ね。
「狂気」というのは、本人だけでなく周りをも巻き込むものなのかもしれない。時代、とも言うのだろう。
このあたりの大森さんの演技は、素晴らしいですね。
町中で「難しいことは武市先生が考えちゅう」と行った以蔵の言葉は、明るかった。そして、それ故に進んだ道の果てに、以蔵は己れの一生をどう振り返るのだろう。

加尾と龍馬の再会は、なんだかなー、でした。
龍馬って加尾が好きなの??? 天然にも限度があるだろうさ。

それとは対称的に、弥太郎のプロポーズは良かったですね!
って、結果は火を見るよりも明らかでしたけど(笑)。あの弥太郎のがっかりした顔! 龍馬へのヤキモチを全く隠そうとせず、俺は日本を動かす男になるんじゃ! 土佐のおなごはみんなくれてやる! って、いや、良かったです。
あの真っ黒な顔の中で、香川さんの目だけがぎょろりぎょろりと動くでしょう。それが、いろんな想いを語ってくれる。

と思ったら、あの飄々とした大泉長次郎はどうよ? 面白かった! 近藤長次郎は、後の亀山社中設立のメンバー。社中の資金の横流しが許となり切腹に至る長次郎だが、今後の活躍が楽しみだ。
ええと、長次郎は河田小龍の弟子になっているのだけど、あそこん家はネコがいっぱいいたね?(笑)
武市・弥太郎・龍馬が揉めに揉めている後ろで、やたらネコがいっぱいいるの。昼寝しているし。

で、この3人のかけあいは面白かった(と見ている時は思ってた)。
「攘夷」という思想に縛られ、己れを見失っている武市。弥太郎のアクの強さは、すごみを増したか? 龍馬のおろおろぶりはまあ情けない。
でも、武市が演説しているときの香川さんの呆れ顔はみごとだった。そして自分も江戸修行に行くことを告げ、「武市半平太に勝った!!」とわめきながら退場していく。いや、弥太郎らしい。でも、現実にオトモダチにはなりたくないわ、絶対(笑)。

リリーフランキー扮する河田小龍は、この三者掛け合いのシーンよりも、八平の寝床の横で絵を描いている姿の方が魅力的だったなぁ。
「この家は、実に気持ちいい。皆があなたを敬い、人の温かみに満ちている。だから、末っ子はやさしい男になった」
この後に、龍馬の器の大きさを予言するんだけど、それがなくても十分じゃないかと思う。父親として、それだけじゃ不安なのもわかるけどさ。おっきな器を持っていなくても、土佐で生涯を終えたなら、もしかすると龍馬は穏やかな一生を送れたのかもしれない。たとえ、歴史に名を残すことがなかったとしても、だ。
父親としてはどうなんだろうね? たとえ短くても、才あり命を燃やすような生涯を良しとするのか、家族を持ち、穏やかな一生を全うすることを望むのか。
まぁ、思った通りにやってみろ、というのだろうし、そう思うのだろうね。どちらにしろ、順番が逆でなかったのが一番の親孝行だろう。

見終わって、福山龍馬はイマイチ説得力に欠けるよなぁと毎回思う。
初めて一緒に見た夫に感想を聞いてみたら「僕の思っている龍馬像とは違うからねぇ」と言う。「それって、龍馬像に説得力がないってことじゃないの?」と聞いたら、「いや、それは個人の好みの問題でしょう」と言う。
私の思い描く龍馬像と違っていても、あぁこういう龍馬もありかもしれない、と思わせてくれるのが役者の演技ってもんじゃないの? と反論してみたが、「それは違うでしょ」と一笑に付されてお終い。
納得いかねーーーー。
と、思っていたのだけど、こうして思い返した時に真っ先に龍馬を思い出したってことは、夫の言うことに一理あるのかもしれないと思った。やはり、「私の龍馬像」に近しいものであって欲しいという願いは、自分で思っているよりもずっと強かったのかもしれないな、と。
福山龍馬も、案外面白いのかも知れない、とちょっとこれからに期待してしまったポトスでございました。

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コメント

やっぱ、おもしろいぜよ。

ほんと、毎回、ポちゃんがすばらしいあらすじ&感想を挙げてくれているので、瑞喜はおいしいところをちょこちょこっと。

児玉パパ
今夜の主役ですね。 私もほろりときました。最後の浜辺のシーンもよかった。 家族で世界を回ろう!本当に優しい男になっているね。

リリー河田
坂本竜馬(龍馬伝では龍馬だ)、ちゅーか、幕末の小説はたくさん読んだけど… 河田小龍生。初めて知りました。そして、ジョン万次郎! 彼が土佐の出身だなんて… 気にも留めてなかったよ。
土佐で海外(それもあの時代のもっとも先端な)情報が手にはいるなんて… 驚きです。
でも、こうしてみると、龍馬が龍馬たる男になっていく、それは自然の流れなんだ。と、すごく納得しましたね。

猫屋敷。
最初、にゃーにゃーと聞こえてルナーと思ったら、カメラアングル変わると出てくる出てくる。何匹いたのやら? 美術さん、こだわりでしょうか?いいですね♪ こういう遊び心。画家の小龍の家に猫が多いのは当たり前なんでしょうね。

大泉長次郎。 
実は、大泉洋のファンなので楽しみです! ひょうとしたキャラがとても自然で(というか、そういう演技しかできない?)次に出るのが楽しみですね♪

弥太郎。
あんまり出番ない&話の流れに絡んでこないっちゅーのは、相変わらずだけど、今回印象が薄く感じられたのは、児玉パパの演技のせいでしょう!)
3者揃い踏みで、小龍の家で、むっちゃレベルの低いケンカ! いや、楽しいな~♪ 
次回予告で、蟹江ぱぱが…! 一体どうなるの~

>大森半平太
>プライドを傷つけられたと思った半平太は、
>巧みに身分を恨むことにすり替えた…のかもしれない
前回の宿題(笑) 瑞喜的考え
あんなに、人懐っこくて良い人物だった半平太。上士から無体な仕打ちをうけても頑張ってきたけど、自分が行けなかったお江戸に龍馬はいく。
金がないからいけない。チャンスがない。では今の自分の立場を変えるためには、どうすればよいか? 人の上に立てばよい。元々文武両道に秀でた人間だから、資質はある。人を取り込むためには、思想が必要で、その思想が、『攘夷』
考えが浅くても、(考えの浅い?一般大衆に)いちばん受け入れ安い考えが『攘夷』であれば、『攘夷』でいく。
でも、人の上に立つためには、そのことを本気で信じないと人には伝わらない。で、いつしか本気に『攘夷』派になっていく半平太。
意見の違う人に合ったとき、相手が否定的意見を言っても受け入れるのが龍馬。
ソレに対し、半平太は相手の意見を聞き入れない(多分、どこかで自分も相手のいうことが分かっているから余計に?)。で、否定される理由を、自分の考えの浅さではなく『身分』のせいにするのがいちばん簡単な解決方法。
で、プライドと考えを否定されたことで相手を逆恨みなんだと思ったんですよ。

…あー! 長くて失礼しました

| 2010/02/16 |  23:59 | 瑞喜 #EBUSheBA |  URL | 編集 |

>瑞喜さま

ようこそ、いらっさいまし~(^^)お待ちしておりましたよ。

> 児玉パパ
> 今夜の主役ですね。 私もほろりときました。
 私、児玉さん好きなんですよね。良かったですよね~♪
>
> リリー河田
 ええ、私も知りませんでした。
 今回の「龍馬伝」は、ちょっと違った扱いをしててそれも面白いですよね。
 前回の吉田松陰との邂逅も、あれって史実なんですかね? 私知りませんでした。
 でも、何がフィクションで何が事実なのかは、この際あまり重要ではないというか。納得できるストーリーで楽しめればそれでいいかと思います☆

> 土佐で海外(それもあの時代のもっとも先端な)情報が手にはいるなんて… 驚きです。
 確かに! この時代の情報網って、現代の首都集中型とはちょっと違うような気がします。御上として幕府が存在するも、それぞれの藩は治外法権みたいなものですもんね。ちなみに、方言ってどれくらい通用したんでしょうね?

> 猫屋敷。
> 最初、にゃーにゃーと聞こえてルナーと思ったら、カメラアングル変わると出てくる出てくる。何匹いたのやら? 
 わははは! 猫屋敷! その通りでした!

> 大泉長次郎。 
> 実は、大泉洋のファンなので楽しみです!
 私の知り合いに、水曜どうでしょうのファンの人がおりまして、大泉さんというとそれを思い出します…といっても、番組は見たことありませんが(笑)


> 弥太郎。
> あんまり出番ない&話の流れに絡んでこないっちゅーのは、相変わらずだけど、今回印象が薄く感じられたのは、児玉パパの演技のせいでしょう!)
> 3者揃い踏みで、小龍の家で、むっちゃレベルの低いケンカ! いや、楽しいな~♪ 
 私ね、弥太郎が加尾にふられてから、鶏が鳴いて、龍馬がやってくるというあの一連のシーンに爆笑してしまいましたよ(笑)。
 でもって、あの弥太郎のアクの強さは相変わらずですね~!

> 次回予告で、蟹江ぱぱが…! 一体どうなるの~
 そうそう! 期待してます!

> >大森半平太
> >プライドを傷つけられたと思った半平太は、
> >巧みに身分を恨むことにすり替えた…のかもしれない
>
前回の宿題(笑) 瑞喜的考え
 なるほど~。策士、策に溺れるってのとはちょっと違いますかね。
 やはり武市のプライドってのは相当なものですよ。もっともこの鬱屈はそれだけじゃないですけれど。なんちゅーか、人が落ちるのって簡単なんだな~とか思っちゃいました。
 「人をとりいれる為に、攘夷を取り入れた」っていうのは、考えてませんでした。現状を打破したいというのは悪くないと思いますけどね。。。 

| 2010/02/17 |  00:34 | ポトス #- |  URL | 編集 |

Re: >瑞喜さま

追伸
> > 大泉長次郎。 
 バンクーバーでも頑張ってますね(^^)。うっぷっぷ。

| 2010/02/17 |  00:39 | ポトス #- |  URL | 編集 |

やっぱり今度の大河は面白い!

感想読ませていただいて
もう一回ドラマを見直しながら書いてます(笑)

たしかに福山龍馬は香川弥太郎や大森半平太に
食われちゃってる感はありますね。
ただこの頃の龍馬はまだこれでいいような気もします。
まだ自分の本当に成すべきことが見えていない
自分の進むべき道を模索している段階だと思うから。。。
武田海舟との出会い後くらいから福山龍馬の真骨頂だと思ってます。

この「龍馬伝」はコミック「お~い!龍馬!!」の世界に
なんとなく似通っているように思います。

| 2010/02/17 |  01:01 | レイ #- |  URL | 編集 |

>レイさま

いらっさいまし。
> もう一回ドラマを見直しながら書いてます(笑)
 おお。録画されたんですね! お恥ずかしい…(^^;)
>
> ただこの頃の龍馬はまだこれでいいような気もします。
> まだ自分の本当に成すべきことが見えていない
> 自分の進むべき道を模索している段階だと思うから。。。
 そうですね。私も今回はそう思いました。
 でも、そろそろ唸るような龍馬像を見せて欲しいところですね☆

> 武田海舟
 これもまた、どうなるんでしょ~。
 武田さんはCMで「何だ龍馬かぶれか」というのがあるじゃないですか。あれ、笑いました。

> コミック「お~い!龍馬!!」
 そうなんですか? 未読なので、読んでみたいですね(^^)。
 
 では、また来週を楽しみにいたしましょう♪

| 2010/02/17 |  07:44 | ポトス #- |  URL | 編集 |

追記(ちゅうか補足。しつこくて、すまん!)

バンクーバーの大泉
ヤフーニュースでみました。
ちなみに『水曜どうでしょう』はサイコーです♪ 是非見てください。くだらなくって、しょうむないのがいいんですよ。

半平太
ま、一つの考え方っちゅーことで。。
あの時代のあの時点では、(情報量の少なさからいうと、)まずは『攘夷』でしょう。
今回の河田小龍生の存在=外国の脅威をリアルに情報収集できる という状況での三者三様の対応が出ておもしろいかった。やはり、半平太は新しい意見を取り入れるという余裕がなくなっているね~
そして、弥太郎は、完璧に(加尾に振られたから?)金儲け。
龍馬は柔軟に受け入れる。ココがポイントでしょうか?
でも、龍馬って下士だけど、実家は裕福な商人。商いの発想もあったと思うんだけどな…

| 2010/02/17 |  23:27 | 瑞喜 #EBUSheBA |  URL | 編集 |

>瑞喜さま

しつこくはないです(^^)。

> バンクーバーの大泉
> ちなみに『水曜どうでしょう』はサイコーです♪ 是非見てください。くだらなくって、しょうむないのがいいんですよ。
>
 ほほう。大阪人のねーさまにも面白いんですね? ならば是非…♪

> 半平太
> ま、一つの考え方っちゅーことで。。
 絶対的な正解があるわけじゃござませんから…。でも、おもろいですな。

> 今回の河田小龍生の存在=外国の脅威をリアルに情報収集できる という状況での三者三様の対応が出ておもしろいかった。
 その通りですね~! それぞれにいい味でてましたしね。

>やはり、半平太は新しい意見を取り入れるという余裕がなくなっているね~
 ダークサイドにまっしぐら、って感じでしたねぇ。
> そして、弥太郎は、完璧に(加尾に振られたから?)金儲け。
 武市のこと「おまんに何がわかるっ!!」って怒鳴りつけてましたね。
> 龍馬は柔軟に受け入れる。ココがポイントでしょうか?
> でも、龍馬って下士だけど、実家は裕福な商人。商いの発想もあったと思うんだけどな…
 あぁ、それは私もそう思います。まだ若いってことで…?(いつになったら…笑)

| 2010/02/19 |  23:29 | ポトス #- |  URL | 編集 |

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