「龍馬伝」感想 no.10

2010/03/08 22:41

「龍馬伝」感想 no.10 引きさかれた愛 2010.03.07放映

先週の感想に、瑞喜さんが「ロミジュリ」と仰ってましたが、その通りでしたね。
龍馬と加尾のロミジュリ。

何か上滑りと思っていたふたりでしたが、今回は結構じーんときました。

物語は、安政5年、龍馬が北辰一刀流の目録を授かり、二度目の江戸修行を終えるところから始まります。

相変わらず里見さんはいいですね。ワンシーンなのに存在感があり、ぴしっと場を引き締めてくれています。
見所のひとつだったんでしょうが、貫地谷佐那ちゃんは可哀想でしたねぇ。
でもって、こういう時に重太郎がでてこないところがいいっすね。妹思いにもけじめがあるってことですか。武術の家なんだなぁと。己れの思想と感情に妹を巻き込んでしまった宮迫兄と対称的でした。

さて、龍馬は目録を持って土佐へ帰るわけですが、目録ってあんな風に見せちゃうものなんですねぇ。どんなものなのか興味津々なのは、見ていたワタクシも同じですが(笑)。

乙女ねえやんもいい味出してましたね。
オープニングで「岡上乙女」になっていたから、あれれ、乙女ねえやんいつ嫁に行ったかね、と思っていたら、やっぱりお嫁にいったのね。(でも、やけに長い間坂本家にいませんでした? 彼女)
お風呂場でのシーンは笑った。やっぱ、寺島さんいいですね。

肝心のロミジュリのふたりは、何だからぶらぶモードでしたよ。簪を贈るシーンでも、あんたやっぱたらしだわ(笑)。
でも、龍馬は最初から破天荒な龍馬なわけではなくて、もしも時代が太平の世だったのなら、龍馬は案外、一風変わった田舎道場の道場主で生涯を終えたのかもしれません。

時代が人を作り、人が時代を作っていく。

幸せそうなロミジュリのふたりを見ていて、そんなことを考えました。

で。今回の主人公は、やはり武市です。
悩みまくってましたな。
「攘夷」という思想の中に、「倒幕」の陰がちらりと姿をあらわし始めたのも今回。

ひたすら邁進するだけでなく、戸惑い悩む武市はとても魅力的で(いや、上司にはしたくないけど・笑)、人の業を背負いがんじがらめになって、引き裂かれそうな武市の心情がよく顕れていた回だった。

自分が土佐の藩政に食い込むために、吉田東洋にほされてしまった柴田を利用しようとする武市半平太。ここでも武器は「攘夷」なわけだ。そこで、京の三条実美の動向を探る隠密に、加尾を送りこむことになる。
加尾は、「剣術道場をひらくから、女房になってくれ」という龍馬のプロポーズと、「お前が断るのなら腹を切る」という宮迫兄の板挟みにあい、結局は隠密として京に行くことを選択する。

物語の中で「加尾が自分で選んだのだ」と何度か語られたが、あれを「自分で選んだ」というのか? 言い訳にしたって、龍馬を納得させるにしたって、それはあんまりだろうさ。

宮迫は宮迫なりの兄の情があり、妹の幸せを願っているんだわな。
「下士に生まれた苦しみから、開放してやりたい」という宮迫の願いは、決して建前ではなかっただろうと思う。
ただ、人の幸せは一様ではないということ。自分の幸せ=相手の幸せではないところが、人の世の哀しさだろうか。

武市にしても、妻・冨にかける言葉は優しい。武市ってのは、本来そういう人なんだろう。だから、ああしてたくさんの仲間が集まってきたのだろうし。
闇に堕ちていく様は救いようがなく、同情をする気にもならんけど、実は誰よりも心弱く悩んでいるのは武市なんじゃないか。宮迫にしても、以蔵にしても、それぞれの悩みは持っている。とはいえ「攘夷」という価値観を信じているのは「武市がそう言ったから」というのが根っこにあるわけで、それを託されている武市の苦しみとは別物だろうと思える。

ああいう決断をした武市を全面的に支持したいとは思わないが、明らかに「大事にしなければならないもの(=実行するのは大変でも、誰からも非を受けないであろう信条)」を核にして行動している龍馬よりも、その心弱さに人間らしさみたいなものを感じ、共感できたのは武市だった。
大義や身分、思想などにとらわれない龍馬の生き方は、若い頃の私にはとても魅力的にうつったし、現代においても「そうありたい」と思わないわけではない。けれど、こうして心弱く悩み、自分のとった行動を悔やみ、それでも後戻りできない/しない辛さを抱えている武市の姿にはとても共感できたのだった。

それにしても、武市は人選を誤ったねぇ。柴田じゃ吉田東洋にはかなわんだろうに。
「ワシの顔をつぶすんなら、誰かに腹を切って貰わないと」なんて言い出した柴田は、ちーせーよね。

ロミジュリのエンディングはなかなか泣けた。
龍馬、お前が悪い。もっと早くに迎えにくりゃよかったんだよ。「自分が一人前になってから迎えにくる」ってのはさ、確かに姿勢としては間違っちゃいないんだけど、男のエゴじゃないっすかね。いろいろと犠牲を強いているんだよ? あの時代の事はよくわからないけど、ちゃんと結納もせずに、親への挨拶もなしに、適齢期の娘を何年も待たせるってのがどれほど大変かわかってるんかな? 結局自分のことしか見えてないわけで、まぁ、それが若さってものかもしれませんな。

そんな龍馬を待っていられる女だからこそ、加尾はあそこで「さよなら」と言えたんじゃなかろうか。

ところで、今回は出番の少なかった弥太郎っすが。すっかり小綺麗になっちゃって(笑)。見違えましたわな。
武市を切り捨て、弥太郎を拾い上げた吉田東洋という人間も面白いですな。暗殺されなかったら、明治という時代をどう生き抜いたのだろうか。

さて、今週のひとこと!
ーーーーー! すんません!(_ _;) みつからんのです。
うーーーーん。
「風邪気味なのに、遠慮したらいかん。先にお休み」(武市→冨)
かな。


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『龍馬伝』感想  | コメント : 8  | トラックバック : 0 |

コメント

こんばんは!

前回の感想がなぜか消えちゃってて。。。

今回のお話の一番は
加尾があまりに不憫でしたね。
やっと龍馬からプロポーズされて
これから!って時にいきなり隠密の話。。。
しかも実の兄に切腹まで迫られて。。。
あれじゃ脅迫です!!
ま、龍馬も可哀想と言えば可哀想なんだけど
龍馬の場合はこの先演じてもらわないといけない
役どころがいくつもあるのだから
ここで立ち止まってもらうわけにはいきません(笑)

『龍馬は最初から破天荒な龍馬なわけではなくて もしも時代が太平の世だったのなら
龍馬は案外、一風変わった田舎道場の道場主で
生涯を終えたのかもしれません。
時代が人を作り、人が時代を作っていく。』

この点すご~く共感しました!
もう10年はやく生まれ出ていたら
龍馬の人生も日本の未来も
大きく変化していたんじゃないかと思います。

武市サンは完全に突っ走り始めましたね。。。
龍馬が晩年に大政奉還が現実となり
新政府の要人リストを作成した折に
「この中に武市半平太という
名前は入れたかったな。。。」
と呟いたとか。。。
なんかその事を思い出しながら見てました。
土佐藩の下士に生まれたからこその思想。。。
そう考えたら
これもこの時代に武市が演じるべき
役どころだったのかもしれませんね。

弥太郎がまた動き出しますね!!



| 2010/03/09 |  23:49 | レイ #- |  URL | 編集 |

感想、感想~

丁寧な解説&感想ありがとうね、ポちゃん!

で、オイシイトコ( ̄ー ̄)ニヤリ
今回、龍馬が北辰一刀流の『免許皆伝』ではないことを知った瑞喜です。
免許皆伝の手前の『目録』だったのね。で、あんなことが書いてあるのね。(あっしも、興味津々で耳を澄ましたよ、ポちゃん~)
寺島乙女ねぇやん、ほんといいですね~(あ、乙女ねぇやん。お医者様とご結婚。晩婚だったそうです)
で、お相手が温井さん!! いいですねー。弱弱しくって強い寺島乙女ねぇやんにおされ気味。ほほほ。微笑ましい!

で、ロミジュリ。
簪のシーン。あっしも、思いましたヨ。「コマシだ!!(再び)」
幼馴染からの恋だから、穏やかだった。という設定ですか!? 
宮迫兄の論理には少々無理があるとおもっちゃいます。 だって、嫁にいけといい続けてた人が「下士云々」を理由に妹を推挙するかな?
もし、「下士云々」を考えているんだったら、勉強しようとした広末加尾を怒らんでしょう。と。ええ縁談があったらくっつけちゃうでしょう。
だから、やっぱ、宮迫兄の論理にはついていけないので、二人の恋人説はイマイチ。
でも、今回だけを切り取ると、悲恋・ロミジュリ的にはおもしろかったかも…
やっぱ、広末加尾。ノーメイク(乙女ねぇやんもそうだけど)でも綺麗。そして、演技が上手。見ごたえありましたな。

弥太郎、綺麗になってびっくりしたよ。
でも、牢の中の何をそんなに書くことがあるんじゃ~。数学の証明だったらあり得るけど。商売の論理(だっけ?)。ありえないっしょ。
それと、龍馬が江戸に行く前から牢に入って、帰って来た後(っていうかんじだったよね?)に出るっちゅーことは、何年牢に入ってたの!?

で、今日の一言。確かに今回も印象が散漫でしたね~。つーことで、今回も複数をセレクト

一押しは、冒頭1分のコレ。(この前の台詞もかなり(・∀・)イイ!!けど、長いから割愛しちゃった)
その苦難を乗り越えていけば、そこには、他の誰でもない坂本龍馬の生きる道が見えてくるはずじゃ(by千葉定吉)

もしくは、佐那さんの最後?を記念して
これで、お別れなのですか?(千葉佐那)
⇒この後、「はい」と言うな、龍馬! 切ない乙女心を感じろっ!!

弥太郎ファンとしては
次におうたときには、もう、挨拶も出来ん身分になっとるがじゃ(by岩崎弥太郎)

| 2010/03/09 |  23:54 | 瑞喜 #EBUSheBA |  URL | 編集 |

感想というかぁ

すっかり小奇麗になった弥太郎。
歯はいつになったらきれいになるのだろう?と思ったは私だけでしょうか?
もう少ししたら、結婚するらしいけど…。

| 2010/03/10 |  11:57 | ゆずママ #bP8NJWfM |  URL | 編集 |

やっとまともに見れました

 第十話にして、やっとまともに見ることが出来ましたので、感想に初参加させて頂きます。
 今まで見た方からいろいろ聞いてはいましたが、第一印象としては「わぁーなんてまとまりの無い……」でございましたねぇ。もう、それぞれの役者の芝居の仕方に統制が取れてなくて、トレンディ系あり、舞台系あり、時代劇正統派系ありで、ぐっちゃぐっちゃ…。これは見てて気持ちが悪いですね。

 お話そのものは、面白い流れだったと思いますよ。
 龍馬を、最初から自由人で柔軟で発想が豊かなスケール大きい人物としては描かず、あえて「坂本龍馬」が「坂本龍馬」になっていく過程を描こうとしてる途中なんだな、と思えました。
 そうすると、男が成長するのに不可欠の「恋」を龍馬に「野心」を武市と弥太郎に振り分けていて、その対比の妙がおもしろかった。
 ポトス様と同じく、ワタシも武市の苦悩に共感しますした。もっとも役者がご贔屓の大森さんというのも大きいですけれど……。

| 2010/03/10 |  14:45 | 吉野御前 #- |  URL | 編集 |

>レイさま

いらっさいまし~(^^)

> 前回の感想がなぜか消えちゃってて。。。

 ええっ! そうなんですか!? それは失礼しました!!
 でも、どーしてなんでしょう。。・゚゚・(>_<;)・゚゚・。

> 今回のお話の一番は
> 加尾があまりに不憫でしたね。

 そうですねぇ。。。宮迫兄のあれは脅迫意外の何者でもございませんでしたよ。。
 まぁ、兄には兄の妹への想いがあったにしても…ですね。
>
> この点すご~く共感しました!

 そういう龍馬像を作っていこうとしているんでしょうけれど、それが受け入れらるようになってきたと思いました。

>
> 武市サンは完全に突っ走り始めましたね。。。
> 土佐藩の下士に生まれたからこその思想。。。
> そう考えたら
> これもこの時代に武市が演じるべき
> 役どころだったのかもしれませんね。
>
 走り出してしまったら、止まることも、振り返ることも難しいのかもしれませんね。

> 弥太郎がまた動き出しますね!!
 ええ! 楽しみに致しましょう♪

| 2010/03/11 |  21:21 | ポトス #- |  URL | 編集 |

>瑞喜さま

いつもありがとうございまっす♪
>
> 今回、龍馬が北辰一刀流の『免許皆伝』ではないことを知った瑞喜です。
> 免許皆伝の手前の『目録』だったのね。で、あんなことが書いてあるのね。(あっしも、興味津々で耳を澄ましたよ、ポちゃん~)

 わっちも「免許皆伝」だと思ってました。免許皆伝だと、また違ったことが書いてあるんでしょうかね~??

> 寺島乙女ねぇやん、ほんといいですね~
> で、お相手が温井さん!! いいですねー。弱弱しくって強い寺島乙女ねぇやんにおされ気味。ほほほ。微笑ましい!

 わはは。あんなにしおらしい乙女ねえやんは初めてみましたな(笑)
>
> で、ロミジュリ。
> 簪のシーン。あっしも、思いましたヨ。「コマシだ!!(再び)」

 でしょでしょ!?(笑)

> 宮迫兄の論理には少々無理があるとおもっちゃいます。 だって、嫁にいけといい続けてた人が「下士云々」を理由に妹を推挙するかな?
> もし、「下士云々」を考えているんだったら、勉強しようとした広末加尾を怒らんでしょう。と。ええ縁談があったらくっつけちゃうでしょう。
> だから、やっぱ、宮迫兄の論理にはついていけないので、二人の恋人説はイマイチ。

そうですね~。宮迫兄はもうわちゃくちゃでしたよね。
ただ、【龍馬が嫌いだから反対しているだけ】じゃないってのも、ホントなんじゃないかと思いました。

> やっぱ、広末加尾。ノーメイク(乙女ねぇやんもそうだけど)でも綺麗。

確かに綺麗でしたね~。

>
> 弥太郎、綺麗になってびっくりしたよ。
> でも、牢の中の何をそんなに書くことがあるんじゃ~。数学の証明だったらあり得るけど。商売の論理(だっけ?)。ありえないっしょ。

 わっはっはっは。確かに!! でも、あの時代、「書いて形にする」っていうのはありかもしれません。

> それと、龍馬が江戸に行く前から牢に入って、帰って来た後(っていうかんじだったよね?)に出るっちゅーことは、何年牢に入ってたの!?
>
 えーと。うーん、時間の経過がわかりにくいんですよね~、このドラマ。

> で、今日の一言。確かに今回も印象が散漫でしたね~。つーことで、今回も複数をセレクト
>
> 一押しは、冒頭1分のコレ。(この前の台詞もかなり(・∀・)イイ!!けど、長いから割愛しちゃった)
> その苦難を乗り越えていけば、そこには、他の誰でもない坂本龍馬の生きる道が見えてくるはずじゃ(by千葉定吉)
>
 ↑これ、ワタシも候補のひとつでした。
 やっと、龍馬が形になり始めたって処でしょうか。


> もしくは、佐那さんの最後?を記念して
> これで、お別れなのですか?(千葉佐那)
> ⇒この後、「はい」と言うな、龍馬! 切ない乙女心を感じろっ!!
>
 ああ、このシーンの別れは切なかった。

> 弥太郎ファンとしては
> 次におうたときには、もう、挨拶も出来ん身分になっとるがじゃ(by岩崎弥太郎)

 弥太郎らしい台詞でした!! 今後が楽しみですね♪

| 2010/03/11 |  21:47 | ポトス #- |  URL | 編集 |

>ゆずママさま

今週もいらっさいまし~(^^)

> すっかり小奇麗になった弥太郎。
> 歯はいつになったらきれいになるのだろう?と思ったは私だけでしょうか?
> もう少ししたら、結婚するらしいけど…。

 HPによると、最初は綺麗にしていたみたいですが、福山さんのリクエストで汚したんだそうです。だんだん綺麗になるみたいですよ~ 汚し方にも5段階あるんだそうです(^^)v

| 2010/03/11 |  21:52 | ポトス #- |  URL | 編集 |

>吉野御前さま

お待ちしておりました♪ ようこそいらっさいました。

>  第十話にして、やっとまともに見ることが出来ましたので、感想に初参加させて頂きます。
>  今まで見た方からいろいろ聞いてはいましたが、第一印象としては「わぁーなんてまとまりの無い……」でございましたねぇ。もう、それぞれの役者の芝居の仕方に統制が取れてなくて、トレンディ系あり、舞台系あり、時代劇正統派系ありで、ぐっちゃぐっちゃ…。これは見てて気持ちが悪いですね。

 ああ、確かにそういう一面はありますね。でも、不思議と見続けているとだんだん慣れてくるんですよ~(笑)
 ただ、いろんな意味で「まとまりのない」という印象はございます。
>
>  お話そのものは、面白い流れだったと思いますよ。
>  龍馬を、最初から自由人で柔軟で発想が豊かなスケール大きい人物としては描かず、あえて「坂本龍馬」が「坂本龍馬」になっていく過程を描こうとしてる途中なんだな、と思えました。

 そうですね。やっと龍馬に目がいくようになってきた回でございました。

>  そうすると、男が成長するのに不可欠の「恋」を龍馬に「野心」を武市と弥太郎に振り分けていて、その対比の妙がおもしろかった。
>  ポトス様と同じく、ワタシも武市の苦悩に共感しますした。もっとも役者がご贔屓の大森さんというのも大きいですけれど……。

 良くも悪くも、龍馬は「ぼっちゃん」なんだと思いますね。よく考えてみれば、龍馬とて下士ですし、母親を亡くしていますし、泣き虫でしたし? 決して安穏と暮らしてきたわけではないのでしょうが、武家の末っ子というよりは、「みんなに可愛がられて育った商家の末っ子」というイメージがあります。坂本家の家風でしょうかね?

| 2010/03/11 |  22:01 | ポトス #- |  URL | 編集 |

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