『龍馬伝』no.15 感想

2010/04/12 16:07

『龍馬伝』no.15 ふたりの京 2010.04.11放映

脱藩した龍馬、一体どこで何をしているのやらよくわかりません。

乙女姉やんへの手紙では、逢いたい人がふたりいる、という。
ひとりは、生きる道を示してくれる誰か。
もうひとりは…

自分の思うとおりに生きたらいい。
それは、ずっと乙女から龍馬へのメッセージであるわけですが、現代の若者へのメッセージでもあるのかもしれません。

時は文久2年(1862年)8月25日。
とうとう、土佐藩主豊範公が上洛を果たします。当然、武市が一緒です。で、宮迫兄も一緒に京へ来ましたね。兄妹再会します。

上洛した志士たちは、宴会が好きですね。
あっちゃこっちゃで、宴会続き。京=宴会?=綺麗なおねーさん? とツッコミたいくらい、宴会ばかりです。
他藩の藩士たちと会合を持つのも、宴会ですよねー。隠れ蓑にもなっとらんと思いますが、そーでもないんでしょうか? それが粋なんですか? あれじゃ、下戸だったりすると大変でしょーと思ったりするわけです。

ところで、今回のサブタイトルは「ふたりの京」ですが、このふたりって誰のことなんでしょうね。
いろいろな組み合わせの「ふたり」を考えてみました。

一番オーソドックスに、武市と龍馬。

今回は顔を合わせませんでしたが。
ふたりともに、互いの選んだ道があまりにも違ってしまい、もう元には戻れないことを誰よりも分かっています。
「昔のようには戻れない」
今回の話の中で、違う言い回しをしながら、幾度この言葉がくり返されたことか。
袂を分かつときのあの切なさも、今となってはもう幻のようですね。
己れの道を突き進んでいく武市の姿から目を逸らしたいような、そんな気になりました。

そして、今回の主役のひとり、以蔵と武市。

武市くん、闇の中に真っ逆さまといった処でしょうか。
以蔵に人斬りの示唆をしても、まったく悪びれた処はありませんでした。もう、吹っ切ってしまったんでしょうかね。以蔵を利用することしか考えておらず、あれではあまりにも以蔵が哀れというものです。
髪型も変えての以蔵は、まさに「青春の暗殺者」。
あの衿に巻いた紺の手ぬぐいがよく似合っていて、なかなかいい感じですが。
武市に誉めて欲しくて目をきらきらさせている様子など、何やらわんこのような気がしてしまいます。
武市の黒さと以蔵の純情さが際だって見えますね。

人斬りのシーンは、迫力ありました。
吉田東洋暗殺にはじまったこの暗殺シーンですが、回を重ねてもそのおどろおどろしさというのがなくなりませんね。
御多分に洩れず、私はこの幕末という時代が好きですが、歴史には表も裏もあるという事を突きつけられる時代でもあります。真っ黒な人もいなければ、清廉潔白な人もおらず、いずれも時代によってそれが最大限に拡大され、我々の前に見せつけられているような気がします。

シーンと言えば、今回、みんなセットによるスタジオの中での撮影だそうですね。
ああ、なるほど屋内だなとは思いましたけど、空の色とか町の雰囲気とか良く出ていたと思います。

今回、もうひとりの主役はやはり加尾でしょう。

加尾と宮迫兄。
このふたりにとっても、京は因縁の土地です。
「お勤めは十分に果たした。もう土佐へ帰れ」という兄に対して、猛反発する加尾。
「攘夷のためなら、何をしてもいいのか!? 私はあやつり人形か!?」と。
宮迫兄は、きっと、一番言われたくなかった言葉でしょうね。「何をしてもいいんだ!!」と言い返しはしたものの。
「妹を犠牲にしようと、邪魔するヤツは殺してでも!!」と、うっかり口を滑らせます。語るに落ちるとは、まさにこの事。
悲劇の兄妹ですね。
といっても、それを選んだのは自分たちなのだから、致し方なしと言えばそうも言えますが。

でも、加尾ちゃんは綺麗になってましたね。
広末さん、頑張ってました。
宮迫兄につっかかっていくシーンも、龍馬との出逢いも、探しにいく様子も、別れのシーンも、切なかったですねぇ。

で、龍馬と加尾、ですが。
この組み合わせ、龍馬は最後まで加尾に勝てませんな。出逢いも、別れも、みな、加尾が主導権を握ってます。それだけに、切なかった。
一皮むけた感のある龍馬ですが、加尾の前ではやっぱりどーしようもない。相変わらず情けない龍馬でした。

でも、ここで加尾の口から勝海舟の名が出てくるとは思わなんだ。びっくりしました。

ただ、この時代の「お家のため」というのが、現代の価値観とはどれくらい違っていたのか気になるところだったりします。
つまり、私にはこの『龍馬伝』そのものが、時代/設定を幕末に置いた現代劇にしかみえない。
ドラマというもの自体が現在を切り取って訴えかけるものなのだから、当然と言えば当然ですが、この逼塞した時代に求める人間像を描いている。見ていて、時代物という気がしません。
それでも、既に厭きるほど扱われてきたこの時代を、どういう切り口で見せるのかという興味はあるので、楽しんではいますが。

そうそう、一瞬だけ出てきた弥太郎。
すっかり百姓姿が板に付いてきた弥太郎ですが、それでも武士の意地は抜けずに家族に八つ当たり。それを、さらっと諫めるお嫁ちゃん。

弥太郎母「あんないい娘が、どうしてウチに嫁に来てくれたんじゃ」
家族一同「信じられん」
弥太郎 「――ワシもじゃ」

爆笑させていただきましたとも。
そろそろ弥太郎の活躍も見たいですね。

さてさて、来週は江戸へ行きます。
勝さんが出てくるので、海軍操練所もでてきます。長崎にある海上自衛隊大村航空基地のみなさんのボランティアがあるそうです。楽しみですな♪

 長崎県大村湾 船上ロケの様子は楽しそうです。わっちも乗ってみたい!!
 http://www9.nhk.or.jp/ryomaden/gc/vol13.html  (『龍馬伝』公式HPより)

今週のひとこと
「昔のようには戻れんき」by龍馬 かな。


もしかすると。
ふたりというのは、加尾と以蔵なのかも。
 

テーマ : 大河ドラマ - ジャンル : テレビ・ラジオ

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コメント

龍馬より…

今回は仕事の途中で夕飯食べに帰ってきた夫の食事に付き合っていたので、横目でTVを見ながらでしたので、まともに見られませんでした。こちらの感想を見て、「あらこんなシーンあったのね」と思うところが多くて、土曜日の再放送で、もう1度しっかり見たいとおもっています。

とりあえず、印象に残っているのは、兄に振り回される加尾、武市に翻弄される以蔵。どちらも悲しいですね。
特に以蔵は、最後捕まって拷問も受ける時、
武市がいろいろしゃべられては困ると、毒をもるそうですが、ただただ利用されている彼は、なんとも言いがたくかわいそうでなりません。
武市さん、だんだん怖くなってきてますね。
この俳優さん、ビールのコマーシャルに出てますが、最近撮ったらしい新しいバージョンは、顔に武市さんが出ていて、前回の惚れちゃいそうな笑顔ではなくなっていました。乗り移ったか。武市、恐るべし。
加尾が別れを告げるシーン、聞きのがしたのでしっかり見ますね。

| 2010/04/14 |  10:31 | ゆずママ #bP8NJWfM |  URL | 編集 |

>ゆずママさま

いらっしゃいまし~。お返事遅くなってしまい、ごめんなさい(_ _;)

土曜日の再放送はご覧になられたのでしょうか!? いかがでしたか?
できることなら、あの日曜日一回ですませたいですね~。

> とりあえず、印象に残っているのは、兄に振り回される加尾、武市に翻弄される以蔵。どちらも悲しいですね。

 そうですね。でも平尾の場合、彼自身も振り回されていると言えるんじゃないかと思います。広末加尾は好演してましたね。
 以蔵も最期を考えると、本当に哀れです。そのあたりも、とても良く表現されてるんじゃないでしょうか。

> 武市さん、だんだん怖くなってきてますね。
 本当にもう誰も止められないという雰囲気が出ていて、ダークサイドにまっしぐらと言ったところでしょうか。後世の物差しで見てはいかんのですが、どうしてあれだけの頭脳を持ちながら、攘夷から抜け出ることができなかったのか…それだけ龍馬の感覚の方が並はずれているのかもしれませんが。
 
> この俳優さん、ビールのコマーシャルに出てます
 ええーー。そうなんですか!? 全然知りませんでした。
 うわ~、武市がビール? 見たいですね~
 それにしても、江戸城に登城までするとは、大出世なんでしょうな。

| 2010/04/18 |  21:26 | ポトス #- |  URL | 編集 |

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