『龍馬伝』no.23 感想

2010/06/12 16:59

『龍馬伝』no.23 池田屋に走れ 2010年06月06日放映(06月12日視聴)

リアルタイムで見られなかった『龍馬伝』no.23。録画はしていたんですが、結局今日の再放送を見ました。

私は武市半平太の事は詳しくなく、「土佐勤王党を作った龍馬の知り合い」程度の知識と関心しか持っていかなかった。したがってこの『龍馬伝』でしみじみと武市の事を見ているんですが。

武市半平太という人の哀しさをつくづくと感じてしまうわけであります。人物として魅力的かと言われれば、決して「かっこいい!」と両手を挙げて賞賛できるタイプではないのですが、その点は演技なのか、描き方なのか、決して目を離すことができない、魅力を持った人物像です。
で。
ふと思ったのが、この「武市半平太」は「新撰組」と一緒なのだ、ということです。
どちら側から描くかという視点が変われば、そのまま、武市の姿は新撰組の姿にも重なります。下士とは言え、れっきとした武士だった武市と荒くれ者の集団である新撰組を一緒にすると非難が囂々と飛んできそうですが(笑)。
旧価値観の中で武士という存在に憧れを抱き、憧れのままにそれを現実の世界で実現させた。だから、己れの設定した忠義というものから自由になることはできない。それが自分を支える根底の価値観だから。だからこそ、時代に翻弄されながらも、己れの価値観の為に身命を賭け、躊躇うことなく行動した。
ふたりの違いは、己れの忠義の先が幕府側だったか、攘夷だったかだけ。
どうですか? 賛成してもらえないかもしれませんけどね。

幕末という時代には日本全国から若者が輩出され、時代のうねりの中でその命を落としていく。
奪う側であった者が次の瞬間には奪われる者となり、凄惨なやり取りが繰り返され。
己れの信念を賭けて、己れの人生を駆け抜けて行く。
そんな若者になりたくて、幕末という時代を見ていた頃もあったんですが、歳とって親になってみると、それが我が子だったりしたらやりきれないだろうと思います。産むのからして命懸け。赤ん坊がみな無事に育つ訳じゃない。やっと成人して嫁を貰ったの、貰わないのって頃になって、骸になって戻ってくるなんてね。それでも、泣きながら生きて子育てしたんだなぁと思うと、先人ってのはすごいな、としみじみ思ってしまうのであります。

さて、めちゃくちゃ前置きが長い(^^;)。

かの有名な池田屋事件ですな。新撰組ファンには見逃せません(笑)。
長州人たちが狭い部屋に集まって、御所に火を付けみかどを薩摩から取り返す計画を立てています。狭い部屋に20人くらいいたかな。いつものように宴会モードじゃなかったっすね。みんな大刀を持っていなかったのは、池田屋に潜入していた新撰組の山崎が機転を効かせて刀を集めてしまっていた、という逸話を採用していたのかもしれません。

「桂(小五郎)さんがいらっしゃった」とひとりが階下へ降りていきます。
そこで。
ぐわっ。がしゃっ。
という音がして、暗転。

で全てが終わり。いや、すごい演出ですね。
その後は、望月亀弥太を探しに来た龍馬が道端に倒れ伏す亀を見つける処まで一気。
「わしは侍やけん。あんなヤツらにとどめをさされはせん」
と、僅かに龍馬と言葉を交わし、亀は息を引き取ります。

土佐で「下士」だからと言って犬猫扱いされてきたことをあれ程憤慨しながらも、新撰組を蔑むことはやめられない。長次郎(大泉洋)のことも、町人扱いしてましたしね。

その後の龍馬の見た池田屋の惨状は、すごかった。抵抗らしい抵抗はできなかったんでしょう。累々とした死体の山です。夜の京の大通りを闊歩する新撰組も、また血塗れでしたが。

実際にあの場面に龍馬が行けたのかどうかはちょいと疑問ですが(史実を覚えてない)、演出としては見事だったと思います。
池田屋の惨劇のシーンは、微かに流れるBGMだけ。舐めるように屋内から屋外へと移動し、がっと大きな音が入ってきたのは「誰がこんな恐ろしい事を!?」「決まっている! 新撰組だ!!」という町人たちの会話。
新撰組が京の町に与えた恐怖と、龍馬の怒りの両方が伝わってきたと思います。新撰組は完全に悪役ですなぁ。

時間的には前後しますが、武市のシーンも哀しかった。
捕らえられた以蔵との再会は、言質を取るための後藤象二郎のワナであり、それを看破していた武市は以蔵に口止めをする。
「自分の手では誰ひとり救うことができないということを、武市は思い知ったはずだ」という弥太郎のナレーションと、妻・冨にあてた手紙は切なかったですね。妻をただ労ろうとする武市と、決して泣き叫ぶことなく、でもその哀しみを全身で表現する冨とのやりとりは切々と胸に迫るものがあります。

弥太郎も不器用に慰めておりましたね。
お龍さんに対して、私はあまり良いイメージ持ってなかったんですけど、この真木ようこ扮するお龍は好感持って見ています。

次週 第24回「愛の蛍」。 お登勢さん登場が楽しみです♪

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コメント

No title

・・・やはり、カットか・・・全裸激走。

 あたしゃ全く見てません...裏・・・といってもNHKR1(おいおい)

| 2010/06/12 |  19:56 | Tacke #- |  URL | 編集 |

>Tackeさま

いらっさいまし。

> ・・・やはり、カットか・・・全裸激走。
>
>  あたしゃ全く見てません...裏・・・といってもNHKR1(おいおい)

 えーどうでしょう。
 池田屋事件で活躍するのは新撰組ですからねー。『龍馬伝』であの扱いも納得ですが、寺田屋は龍馬主役ですからね! 
 まだ分からないと思いますよ!

 でも、池田屋事件の時に沖田は吐血したと言われてますが(異説あり)、何やら歌ってましたね。

| 2010/06/13 |  22:24 | ポトス #- |  URL | 編集 |

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