魔法の手

2010/11/19 00:25

○○の手は魔法の手 何でもできちゃう不思議な手
どうして上手にできるのかな?

○○に入るのは、勿論、ママじゃありません。

魔法の手に触っちゃった(*^^*)

■グザヴィエ・ドゥ・メストレ(ハープ)
 2010.11.18 王子ホール

 *フランシスク/グランジャニー:パヴァーヌとブランル
 *マテオ・アルベニス:ソナタ ニ長調
 *ドビュッシー:夢想:ロマンティックなワルツ
 *タレガ:アルハンブラの思い出
 *デ・ファリャ:スペイン舞曲第1番
 *グラナドス:私的なワルツ集
 *カプレ:フランス風ディヴェルティメント:スペイン風ディヴェルティメント
 *パリシュ=アルヴァース:夢想Op.82
 (アンコール)
 *パリシュ=アルヴァース:マンドリン
 *ヒナステラ:ミロンガ


グザヴィエはフランスのハーピストです。
初めて聞きました。

最初の音を聞いたときに、胸がどきりとしました。
音が重なる度に、胸はドキドキを繰り返します。
一曲終わる頃には、胸の高鳴りが収まるどころか、もう走り続けているようです。

すごい。

ハープのソロって初めて聞きました。こんなにも素敵だなんて、想像もしていなかった。

音が、彼の指の間から零れ落ちてくる。
2つの手が、10本の指が、弦に触れると音が溢れ出てくるんです。

弾いている、とは思えなかった。
魔法のように彼の2本の手が動き、そこから音が溢れ出てくる。

ある時は、まるで目の前にある音に目を凝らすようなピアニッシモが響き、
ある時は、まるでオーケストラで演奏しているかのように、豊かに響く。

本当にひとりで、一台のハープを演奏しているの?

彼があの大きなハープを自分の身体に引き寄せる。
ああ、そうか。ハープって竪琴なんだなぁ。そう思った。
吟遊詩人が歌を歌うように、彼はハープを奏でる。

ある時は、ギターのような響きを持ち。
ある時は、ピアノのように響く。

ある時は、漣(さざなみ)のように音が零れ。
ある時は、舞い降りる桜の花びらのように。
ある時は、一瞬で音が凍りつく。

風が、弦を鳴らしているように。彼の指が、音楽を奏でる。

曲の終わりが近づく度に、ああ、終わってしまう……と思う。
いつまでも、いつまでも聞いていたいのに。

一体どんな手をしているのだろう。
一番前の席に座りたい。
そうしたら、彼の魔法をほんの僅かでも見ることができるだろうか。

細身ではあるけれど、たぶん、とても長身なのだと思う。
ハープがそれほど巨大には見えなかったから。

演奏開始の時間。客席の明かりが落ちると、舞台の上のハープが照らし出される。
息をのむほどに美しいと思った。
でも。
そこから奏でられる音は、もっともっと美しかった。

あー、もう。音楽を語る言葉が出てこない自分が悔しい。
素敵だな、素晴らしいなと思う演奏はいくつも聴いたけれど、こんな風に胸が高鳴る演奏にはそう出逢えない。(単に私が音楽を分かっていないだけ、なのかもしれないけれど)

ジャン=ギアン・ケラスのチェロも、こんな風に胸が高鳴った。

演奏後、サイン会があった。
実はこういう事に参加した経験は、一度もない。
でも、今日は列の最後尾に並んだ。

こんな気持ちになったのは、ケラス以来です、と言ったら、CDを販売していたホールの方が、ケラスとグザヴィエは似ていますね、と仰っていた。
一緒に聞いた人も、ふたりはとても仲がよいのだと仰っていた。
そ、そうか。
ケラスとグザヴィエって似てるんだ。私にはどこが似ているのか、さっぱり分からないけど。
それに、私は弦楽器よりも管楽器が好きだと思っていたけど、どうやらそれは勘違いだったらしい。

グザヴィエは、CDにサインをしてくれ、なんと、握手までしてくれた!
えーーーーー。まじ?????
その魔法の手に、触ってもいいんですか???

あんなに力強い多彩な音を奏でるのだから、きっとたくさん練習をして手は硬いだろうと思っていたけど。

彼の手は、とても大きくて、とてもしなやかで、柔らかかった。


――しばらく右手は洗わないんだもんっ。

そう想いながら、自分の頬に触れてみた。(あ、ヘンタイとか思っちゃいや。)
ほんの少しでいい。
私の手にも、彼の魔法がかかっているといいな。

とってもミーハーな、とっても幸せな夜でした。

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