『JIN-仁-』第07話感想

2011/05/30 00:16

『JIN-仁-』 第07話 「永遠の愛と別れ」 2011年05月29日放送

やはり、女は強い(笑)そして男はだらしない(爆)

なんちって、男は…のくだりは冗談ですが、でも、仁先生はおめでたいです(笑)

あまり恋愛モノが好きではないし、特にひとりの人間を巡って同性同士でやり合うどろどろは好きじゃないです。普通に興味がないわけではないけれど、辟易してしまうのです。何て言うか人間のそういうどろどろした一面をクローズアップした物語は、恋愛に限らず、あまり好きじゃないです。

この『JIN』でも仁先生を巡って未来(みき)、咲、野風と女性の思いが交錯しますが、想いが綺麗ですね。ちょっと綺麗すぎて、これを現代ドラマでやったりすると嘘臭くなってしまいそうですが、「花魁」とか「武家の娘」とか言った身分、そして慎みといった慣習が前提にある時代物の中では、それもまた真実であるように描かれていると思います。

歴史の修正力、というのがこの完結編のテーマのひとつだと思うのですが、
龍馬の暗殺を止めようとする所謂公的な歴史の変化と、恋人・未来という命へ繋げようとするプライベートな歴史の変化という形で、「歴史への介入」をふたつの側面から描いています。

つまり、龍馬の暗殺等に代表される公的な歴史への介入は、もっぱら仁先生がひとりで行うものです。
実際にはペニシリンの製造に代表されるように、たくさんのあの時代の人の手が加わっているのですが、仁先生がいなくては起こり得ない歴史の変革ですね。

一方、野風が行おうとしている歴史の変革は、仁先生のプライベートに関係するもので、大きな歴史の流れにどれほど関わりがあるのかは不明なわけですが、それだけでなく、仁先生の想いも行為も越えて、あの時代の人間-野風&咲が行おうとしているもの、という対比にあります。

仁という異物が行おうとする歴史の変革は、歴史の修正力に従うしかないのかもしれないけれど、この時代の人間が強い意志を持って為そうとするのならば、それは既に歴史の変革ではなくて、修正する必要のない唯の歴史になるのではないか、と咲は結論付けます。

前回、仁先生と喧嘩別れのようになってしまった龍馬ですが、「戦わずしてこの国を立て直したい」という志を胸に秘め、これから歴史の回天を試みます。
一方、愛する人の幸せを願う二人の女性の意志もまた、歴史を変えようと試みるわけです。

どちらも「人」の想いに根ざした「歴史の変革」ですが、女性達の方が「子どもを産む」という具体的且つ根源的な問題であるだけでに、その強さが光りましたねぇ。

野風ちゃんがね、あと2年の命、と宣告を受けた時に、彼女、絶句するでしょう。
仁先生はその短さに絶望したのだと思い込んでいるんだけど、そうじゃなかった。
「そんなに(生きられるのか)」と。
「それなら、この子を抱ける。笑い顔を見ることも、声を聞くこともできる。手を繋いで歩くこともできるかもしれない」
野風はそう言って、涙を流すんですけど。

コップに入っている、半分の水。

あと半分しかない、と思うか。
まだ半分ある、と思うか。

そういう問いがありますよね。
そういう事だと思うんですよね。

前回の勝海舟にも通じるでしょう。
自分の一番大切な想いを踏み外さなければいい。
全てが自分の望み通りにいくはずがないということを、彼らは知っているわけです。

自分の小さな経験を思い返してもそう。些末なあれこれよりも、一番大切な想いが何なのか、それをわかっていれば後はどうにかできるものなんだと思います。

愛する人に出会ったこと。
幸せな人生だと思えること。
子を持てたこと。母になること。
その子が、いつか自分と大切な人を繋ぐものであること。

野風は叶わなかった自分の想いを、見事に昇華させていると思う。
自分が愛する人の子を産むことで、自分の血が、叶わなかった自分の想いさえもが、永遠に生き続けることができる。
それをして、善しとする。

自分だけが幸せになることはできない、と仁先生からの求婚を断ってしまった咲も悪くはないのだけれど、こういう昇華ができる野風ってのは、見事な女性だと思う。
それを粛々と受け入れる咲ちゃんも凄いけどね。

「いいよ、仁。きっと、いつかまた会えるから」by未来
「そういう意味だったのかよ、未来!」って仁先生、おめでたすぎっ!(泣&笑)

前回の内野さん&大沢さんと同じように、今回の中谷美紀さんはとても良かったです(って、前シリーズから野風ちゃんが好きなんだけど・笑)。
どうして自分だけが西洋風に慣れていないと思ったのか、という咲への答えとか、「くわばら、くわばら」とか。
余命宣告の時の話し方とか。翌朝の寝坊してきた咲との応答とか。
間の取り方とか、目線の強さがすごく上手い女優さんだと思う。
すごいよねー、役者さんって!


結婚式のふたりを見つめながら、
「この美しい人に、どれほどの愛情をもらってきたんだろう」
と仁先生が述懐するシーンも、ワタシはすごく良かったと思う。
仁先生らしいよね。

さあ、来週は6月か。早いね! もっともっと見ていたいドラマなんだけどな。
楽しみにしています♪




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