『江』no.39感想

2011/10/09 22:02

『江』no.39 運命の対決 2011.10.09放送

運命の対決というよりも、「囚われた心」という副題を付けたいポトスです。

お久しぶりです。「江」です。大河です。
はい。毎週見てましたよ、飽きずに(笑)。

以前、オトモダチから聞いて成る程!と思ったんですが、この物語の主人公を、或いは語り手を「初」にしたら違った面白さが出るのではないか、と。

物語が始まった当初、お菓子が大好きな3人姉妹の真ん中っ子という以外に大きな特徴のない初でしたが、こうしてみると、三姉妹の中で一番自分らしい生き方をしているじゃないでしょうか。
好きな人ができて、その人の処にお嫁に行き、その人と共に戦い、看取った。
この時代、子を為さないというのは結構な痛手だったんだと思いますが、それに囚われている様子もなく、夫婦二人で仲良く生きてきたみたいですしね。

この物語の中で一番気に入らないのが、ほとんど誰も「家臣」とか「民」とかを背負っていないという点でして。
それなくして戦国の世が語れるのかっ! という不満はずうううっとあるんです。だから、江を日の本一の御台所様とか言われても全然実感が伴わない。
男共の心情はほとんど描かれませんから、家康や秀吉については江から見た姿しかわかりません。
その江の価値観は「自分の家族の存続」から出ることがありませんので、彼女が天下太平という言葉を使うととても浮いて聞こえますね。なぜなら、そこに身銭を切った自分の感情が重ねられていないからです。
民の行く末を案じたことがありますか。自分の境遇から、もっと悲惨な思いをしている人の境遇に思いを馳せたことがありますか。
今の彼女からは、人の上にたつ者として責任感も義務も感じることができず、結局の処、いつまでも「お姫さま」のままですから。

反対に、自分の家族内のもめ事、例えば秀忠との気持ちのやり取りだとか、春日の局との確執だとかは、もの凄く実感伴って感情移入できるわけです。
実際、そういうやり取りの方が見ていて面白いです。

ワタシは今回を、「囚われてしまった心に振り回される女達の姿」として見ました。

実際、自分の事になると見えないものなんですが(苦笑)、こうして端から見ていると「もうひとつ高みにあがってしまえば、お互い楽になるのにね」と思います。

天下人の座を豊臣から奪ったと憤慨する淀の方ですが。
おいおい、織田家から天下人の座を奪ったのは豊臣だったという事実は綺麗さっぱり忘れちゃってるんですねぇ。
あれだけ「織田家」に固執していたのは誰だというのでしょう?
秀吉が織田家から天下を奪った事を考えれば、徳川をあそこまで罵倒できる立場ではないでしょう?

秀頼かわいさ、というのは、親としてわからなくはありません。
でもですね。
何か我が子の幸せか、ってのを冷静に考える事はできなかったんでしょうか。

確かに家康に秀頼が殺されてしまう、と言う可能性は低くなかったでしょう。
あの家康が将来の禍根となる種をのうのうと生かして置いたとは思えないですから。
でも、それにしてもトチ狂いすぎです、淀の方。
ちっとも魅力的に描かれてません。

確かに、彼女が悲劇の女性だったことは否定できません。
生まれた城も、育った城も、嫁いだ城も、落城に継ぐ落城。没落に継ぐ没落。
「今度こそは」と頑なに守りに入っても不思議じゃないですが、そういう意固地さの描写はされていないですしね。

「天下人」を手放してしまえば、徳川と豊臣が共存する道はなくもなかったんじゃないか、と。

江もそうです。
家康の願いも、秀忠の思いもわかっているのなら、もっと違った提案を姉に向かってすべきでした。
徳川の家の中で、豊臣、豊臣と言い続けた処で何が変わるというものでもないでしょう。
己れの立場を悪くするだけでは意味がありません。
「天下太平のため」に夫を征夷大将軍にしようとするのならば、その立場でモノを考えて良かったはず。

福、つまりは春日局とのやりとりも同じ事です。
我が子がカワイイのは当たり前。とられたくないというその気持ちは、ものすごっくよく分かる。
でも、そこで「(次男)国松しか残されていない」と言ってしまうことで引き起こされるあれこれを、あの江の立場なら考えなければいけないはず。
それが考えられないのなら、江にタイムスクープハンターの資格はない。

江や淀の方の、愚かしく悲しいその思いに、それでも共感できるような情景が欲しかった、と思う。
それが残念でならない。

男共はそれなりに良かったんじゃないですかね。
秀頼の挨拶は、上手かったですね。
家康に「老い」を感じさせるあれこれのやりとり、見ていて面白かったです。
あの秀頼は大うつけじゃないですね。
無事帰城した息子にすがりついて泣く淀の方のあの哀れさと対称的なオトコとしての秀頼。

その分、秀忠の活躍の場がないですねー。
(笑)
今のままでは、ただの律儀な、先が見えるにもかかわらず打つ手の見つからないぼんくらちゃんです。
夫婦揃って何だかなーな状態ですが、きっと目が覚める瞬間もあるはずですから、
それを楽しみにすることに致しましょう。



何事につけ、他人事というのはある意味で自分を客観視させてくれます。
人の振り見て我が振り直せ、とも言いますし。
今回の江を見ながら、結構自分を笑ってしまったポトスでございました。わはは。

テーマ : 大河ドラマ - ジャンル : テレビ・ラジオ

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コメント

そういえば秀忠ですが。

最近、仕事で某その放送局へ行くことが何回かありまして~。
ガイドチラシといいますか。ご訪問になる視聴者の方々向けのパンフレットが何種類かあるでしょう。それの表紙が、何故かことごとく秀忠サンなのです。

…私はぱっと目に「あ。向井くんだっ」とか思って手に取るわけでしょ。
そういえば、「それ狙い」か?

といっても、あんまりそれすぎるんじゃないかと…。主人公は嫁さんだろうって。

まぁ徳川三代といいますが、徳川幕府を実質形にしたのは、この秀忠さんですが。彼がアタマのよろしい人だったから、三代家光で形が整うことができたわけです。歴史家のご意見などではとても評価の高い二代将軍ですが。。。さて、そういう問題じゃないんじゃなかろうかと(笑)。

けっこう笑えます(って見てないからいえるのかな)。
ご感想、レポートとして面白く読んでますよん♪

| 2011/10/10 |  20:46 | 某あ。 #jhHw6g8s |  URL | 編集 |

コメントありがとうございます。

★某あ。さま
 
 いらっさいまし~。
 相変わらずお仕事お忙しそうですね。お疲れさまです。

> ガイドチラシといいますか。ご訪問になる視聴者の方々向けのパンフレットが何種類かあるでしょう。それの表紙が、何故かことごとく秀忠サンなのです。

 へえぇそうなんですか。
 やはり昨年のげげげからお馴染みだから?(笑)

 でも~。向井くんてヅラ似合いますぅ?
 ええ、人それぞれの好みだとは思うんですけどね、
 ワタシには「かえる」みたい~って見えるんです(爆)
 目が離れてるとかじゃなくて、こうおでこの辺りののぺりってした感じが。
 まあ、ワタシの「○○に似てる」に賛同してくれる人がすごく少ないのは経験上わかっちゃいるんですけどね~。w

 来年は清盛ですね~(←現実逃避)

| 2011/10/12 |  11:28 | ポトス #Kyq53.yY |  URL | 編集 |

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