母の教えてくれたこと

2011/10/11 10:33

大学生の頃でした。
ワタシの所属していたサークルはそれなりに大所帯で、
春夏冬と新歓の時期それぞれに合宿をしました。
春と夏は賄い付きの合宿所でしたが、冬と新歓は自分たちで炊飯もしました。

そうですね、男女半々の割合で、およそ60~70人だったんじゃないでしょうか。
あ、途中、他大学から遊び、じゃない応援に来てくれる人もいたから、
場合によってはもうちょっといたかもしれません。

お米はそれぞれに持っていきましたが、その他の材料は購入していました。
メニューを決めるのは合宿マネージャー。
炊事当番は全員が交代で担当しました。

まだ1年生の冬合宿でしたね。
例年お世話になっている寒さ厳しいお寺の合宿所ですが、モチロン建物の中は寒くないですよ。
でもお水はとっても冷たかった。
野菜を洗うのもそれなりにありましたけど、お米をとぐのは大変でした。
何しろ、すごい量でしたからねー。

ワタシが炊事当番の時、ひとつ年上の先輩が聞きました。
「お米ってどうやってとぐの?」

その先輩は男性でしたが自炊をしている方でしたから、まるで知らなかったわけではないでしょう。
きっと、初めて合宿メシを作る後輩に気を遣ってくれたんだと思うんですけど。

ワタシは
「今のお米はきれいに精米されているので、そんなに力入れなくて大丈夫なんですよ。
ちゃっちゃっっととげばいいんです」
と、答えました。
だって、母にそう教わったんですもの。

でも、それを横で見ていた同級生がいて、
「先輩、お米はこうやってとぐんです!かき回すだけじゃダメです!」とそれは見事にじゃっじゃっととぎだしました。
彼女は米所・山形の出身でして。
その先輩はちょっと困った顔をしながら、へえそうなんだ、すごいね、さすが山形だね、と彼女に教わっていました。

「おかあさんの、ばかあああああ!」
と、ワタシは泣き叫びましたね。心の中ででしたけど(笑)

母の所為で恥をかいた、と長いこと思っていました。

彼女は美人で、歌も上手で、賢く人望もあって、先生のお気に入りで。
でも、それを鼻に掛けない人で。
ワタシナンカ、っていじけることしきりでしたねぇ。
4年間、彼女がずうっと苦手で、実は今でも苦手です(苦笑)

さっき、あさいちを見ていたらお鍋でご飯を炊こう、という企画があったみたいで、
そこに出てこられたおばあちゃんの知恵みたいな先生が、
「今は精米技術が良いので、そんなに力を入れてとぐ必要はありません。
 余計なぬか臭さを吸い込んでしまわないように、ちゃっちゃとお水を替えましょう」
と言っているのを聞いて、うっかりそんな事を思い出してしまいました。

(笑)

今でも、料理は苦手だし、好きじゃないです。キライです。
家族は「おいしい」と言って食べてくれるんですけどね。
たぶん、毎日のように「おかーさん、これおいしいね!」と息子も夫も言ってくれます。
だって、言ってくれないとワタシ聞くし(笑)
でも、やっぱり料理は好きじゃないし、苦手です。

   ***

あの時。
どうして母の言うことを信じることができなかったのだろう。
どうして、へえそうなんだ、ワタシにも教えて、と言うことができなかったのだろう。

些細なプライドが邪魔をして、勝手に傷付いていたワタシ。
自己否定なんてプライドの裏返しですからねー。
きっと、彼女の方はそんなこと覚えてないでしょうね。
青春だなあと過去のこととして笑い飛ばしてしまうのは簡単だけど、
ちょっとほろ苦いしこりを抱えたまま、アラフォーになっても同じ様な自分がいたりするわけです。


でもね。
結局の処、歌は下手っぴでそっち方面では役に立てることはなかったんだけど。
数年ぶりとかに「○○の連絡先知らない?」と電話やメールが、何故かやってきます。
「え。年賀状のやりとりしかしてないよ」と言いつつ。
「ねーねー。それより、××はどうしてんの?」と聞けば、
「えー。ポちゃんが知らないんなら、誰も知らないんじゃない?」と笑われたりもして。

そうやってエコロジカルニッチを分散させて自分の生存領域を獲得しつつ、
時には真っ向勝負を挑んでみたりするワタシでした。

(笑)

   ***

母は、あまり多くを語る人ではありませんでした。
多くを語ってくれたのは父でしたので(笑)
だから、ようやくこの年齢になって初めて「おかーさんはどうだったんだろう」なんて考えたりしています。
聞けるうちに考えときゃ良かったとも思いますが。

今日も、ワタシはちゃっちゃっとお米をとぐんでしょう。


あ。そうそう。
あの合宿でのお米のとぎ方ですけど。
1升2升どころじゃないお米をとぐんですから、とぎ方になぞ構っていられる話じゃありませんでした。
かき回すだけで一苦労! それを見事にさばいていた彼女はやっぱり凄いです!!

よもやま  | コメント : 5  | トラックバック : 0 |

コメント

離れてみて(いなくなってみて)

わかる親の有り難みですね。
結婚して、この頃は今更ながらですが親の、特に母の有り難みが良く分かりだしています。
近くに居た時にもっと沢山の事を学んでおくべきだったと後悔しています。

| 2011/10/11 |  19:42 | ヤスヨ #- |  URL | 編集 |

コメントありがとうございます。

★ヤスヨさま

 こんにちは~。いらっさいませ。

> 結婚して、この頃は今更ながらですが親の、特に母の有り難みが良く分かりだしています。
> 近くに居た時にもっと沢山の事を学んでおくべきだったと後悔しています。

 うっふっふっふ。今からでも遅くないですって。
 私たちの親が子育てしてた時代と今の時代って、
 結構いろんな事が違ってきていますよね。
 だから、親たちがしてきた苦労をしなくて済むこともあれば、
 新しい苦労もあるわけです。なんて言うとちょっとおこがましいですかね。^^;

 一緒に頑張りましょ~♪

| 2011/10/12 |  12:24 | ポトス #Kyq53.yY |  URL | 編集 |

・・・「日々是0.5合(=独り者の1食分(自爆))」の少量炊飯が朝の日課となっており魔するあたしとしましては、70人×0.8合=推定6升(爆)のお米を研ごうとも思わず・・・おばあちゃんが「ちゃちゃっと」換えることのできる水の量ではありませぬなぁ。たらいをひっくり返す重労働(笑)
 無洗米ならともかく、精米度合も産地&ブランドも全て怪しげな、持ち寄り米でしたら・・・それなりの対応が要るのかも。素材にあわせた対応、ですかな。
 あたしゃ毎月、店頭にある程よく安い単一産地&ブランド米を買うことにしておりますけど、その「0.5合」(笑)ですら、精米度合がばらついて、研ぎ方が変わってしまうのでありました。
 先月の新潟県産こしいぶき(だっけか?)は研ぎも楽、さささっ♪でよかったけど、今月の北海道産某きららは、新米だけど研ぎが大変・・・精米業者が外れたのかも。

| 2011/10/12 |  20:54 | Tacke♪ #- |  URL | 編集 |

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| 2011/10/17 |  21:17 |  # |   | 編集 |

遅くなっちゃってすみません。

★Tackeさま

 反応ないままですみませんっ。

>  無洗米ならともかく、精米度合も産地&ブランドも全て怪しげな、持ち寄り米でしたら・・・

 合宿に、んなブランド米持ってくる人がどこにいるんですか(笑)
 でも確かに、お米が少ないととぎ方も変わるのかもしれませんねぇ。
 ウチは今、基本が6合なので「といでもといでも、透明になんかなりゃあせんで」ってな感じです。

>  先月の新潟県産こしいぶき(だっけか?)は研ぎも楽、さささっ♪でよかったけど、今月の北海道産某きららは、新米だけど研ぎが大変・・・精米業者が外れたのかも。

 Tackeさんて舌が肥えていらっしゃいますよねー。
 そうそう、最近実家近くの精米所を使ったときに、
 「といだ水があまり白くならない」という精米があるのだと父に聞いてびっくりしました。
 我が家は、先週からやっと新米を食べてまーす♪

| 2011/10/18 |  13:28 | ポトス #Kyq53.yY |  URL | 編集 |

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