君たちに明日はない

2014/10/16 19:18

これ、本のタイトルです。
すごくない?
(笑)

君たちに明日はない (新潮文庫)君たちに明日はない (新潮文庫)
(2007/09/28)
垣根 涼介

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図書館の棚で見かける度に、ずうううっと気になっていたんだけど、
なかなか読む気にならなくて、でも、忘れられないタイトルで。
(笑)

ようやく手にとってみました。
面白かったので、2巻も借りて読みました。
3巻予約したいんだけど、今借りてる他の本を先に読まなきゃね。^^;

【あらすじ】
主人公の村上真介は、リストラ請負会社のクビ切り面接官。
うらまれても、泣かれても、怒られても、何故かこの仕事を辞めることができない。
Amazonの紹介文には「恋に仕事に奮闘するすべての社会人に捧げる、勇気沸きたつ人間ドラマ。」と書いてあった。

読んでみれば成る程意味はよくわかるけど、
ワタシはこのタイトルから、こういう内容を想像していなかった。
というか、内容が想像できなかったから、とても気になったのだ。

リストラ請負会社、と聞いて、まず思い浮かんだのは半沢直樹だった。
原作池井戸潤、堺雅人主演でドラマ化され、「倍返し」で有名になったあれ。
会社を舞台にした権力闘争が主題に描かれているのかと思った。

けど、ワタシの予想は外れる。
リストラ請負会社というのが本当に存在するのかどうかワタシは知らないが、
そこの一社員である村上と被面接者(つまりクビを切られる人)の風景が描かれている。

ワタシは垣根凉介氏の著書を読んだのも初めて。
だが、読み始めてすぐ、あ、きっとこの人は同世代に違いないと思ったら、予想通り。
1966年生まれ長崎出身の方でした。

理由は自分でもわからないのだけど、何故か、同世代の人が書いた小説はなんとなくわかる。
登場人物が同世代であるわけではないし、性別も関係ない。
きっと描写のリズムというか、背景にあるものの感じ方に共有できる何かがあるのじゃないかと思う。
5歳離れると、ちょっと違う感じがするから、高度経済成長期と言われたあの時代の空気感のようなものを、きっと共有しているのが感じられるんじゃないかな。

それがどうした、と言われればそうなんだけど、
何となく物語の背景というか背後にある視線のようなものを共有しているような錯覚を覚えて面白い。
世代が違ったら違ったで、それは別の面白さがあるけどね。

この作品は、仕事というか、働くということの意味を問い直しているのかな、と思う。
とはいえ、人間観を覆すような大きな何かがあるわけではなく、
囚われていた何かから、ほんの少し解放された瞬間を描いている、そんな物語だと思う。

リストラする側にも、リストラされる側にも、それぞれの物語がある。
その中に翻弄される人間がいて、何某かの決断を迫られる。
大なり小なり、人は日々決断をして生きているものではあるけれど、
目の前30cmしか見えていなかった世界が、ふと、1mに広がったり、同じ30cmでも90°角度を変えることができたり。
そうすると、世の中の景色が変わって見える、んだと思う。

この小説は、そういう瞬間を描いている。
ワタシはそれがオモシロかった。
被面接者事に5章に別れており、気軽に読めるエンターテイメントとしてよくできていると思う。
2巻の「借金取りの王子」はホント面白かったよ☆

ところで、この著者、ヘタレな男と勝ち気な女の組み合わせが好きなんだろうか?
でも、ここに描かれる女は男目線の「勝ち気な女」だな、とは思う。
だからこそ、楽しく読めるのよね。^^

※ドラマ化、コミカライズされていたんだね。
 君たちに明日はない wikipedia

【既刊紹介】

君たちに明日はない (新潮文庫)君たちに明日はない (新潮文庫)
(2007/09/28)
垣根 涼介

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借金取りの王子―君たちに明日はない〈2〉 (新潮文庫)借金取りの王子―君たちに明日はない〈2〉 (新潮文庫)
(2009/10/28)
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   file1.二億円の女
   file2.女難の相
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   file4.山里の娘
   file5.人にやさしく

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